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【専門医解説】生魚後の急な胃痛は胃アニサキス症? 当日内視鏡治療の流れと早期解決の重要性

アニサキス  / 

症例紹介

※患者さんから画像の掲載にご協力いただき、載せております。

 

西八王子やまたか消化器内視鏡クリニック(やまクリ)ブログです。

先日、胃アニサキス症の治療を行いました。
前日の夜にアジの刺身を食べて、夜中から寝られないほどの胃痛がありました。痛いときと痛くないときがあり、「痛みに波がある」と表現されて来院されました。


症状と食事の内容から胃アニサキス症を疑い、来院当日に胃カメラで治療をおこないました。
胃の真ん中あたりにアニサキスが嚙みついており、除去することで治療を終了しました。10分程度の処置です。

食事がおいしい季節になってきました。お刺身やお寿司を食べた後に、波打つような胃の痛みがある場合は胃アニサキス症を疑います。
できるかぎり当日の胃カメラをできるようにいたしますので、症状があるかたはご相談ください。

【西八王子やまたか消化器・内視鏡クリニックへのご予約はこちらから】 https://nishihachi-yamataka.reserve.ne.jp/sp/index.php?
【ホームページはこちら】 https://www.yamataka-cl.com


当院は西八王子駅徒歩2分、苦痛を抑えた大腸と胃の内視鏡検査を中心に消化器・肛門疾患の診療をおこなっています。
1日で終わる大腸と胃の内視鏡検査や麻酔を使用して苦痛を和らた内視鏡検査、女性医師による内視鏡検査、痔などの肛門診察をご希望の方はご相談ください。

 

胃アニサキス症とは? 症状と緊急性

~生魚を食べたあと、波打つ胃の痛みがあったらアニサキスかもしれません~

いつも西八王子やまたか消化器内視鏡クリニックをご利用いただきありがとうございます。


食事がおいしい季節になり、お刺身やお寿司を食べる機会があるかと思います。おいしく食べて気分よく帰宅したのに、寝るときになって胃が痛い…ネットを調べたら「胃アニサキス症」かも、と心配になって不安でさらに寝られない。胃アニサキス症って何?そんな疑問にお答えします。

 

こんな疑問にお答えします。

  • ●昨夜お刺身を食べた/数時間〜翌日に差し込むような胃痛が出た

  • ●ネットで調べたらアニサキスと出てきて不安

  • ●「治療は胃カメラしかない?」「薬で治らないの?」を知りたい

→この記事では、**アニサキスが起こす胃痛の特徴・受診の目安・治療法(胃カメラでの摘除)**をわかりやすく解説します。読んでいただくと、当日に内視鏡を受けた方がいいかの判断ができるようになります。

 

結論を先にお伝えします!

生魚後の急な胃痛はアニサキスの可能性あり!

最短で確実に痛みを止める方法は、胃カメラでアニサキスの本体を取り除くことです。
薬だけではアニサキス本体がのこり、痛みが続くことがあります。当日でも内視鏡を検討してください。

 

痛みが起こる理由は?

  • アニサキスは胃の粘膜に噛みついて痛みの原因となります。そのため、アニサキスを除去する=根治になります。

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  • 痛み止めや胃薬は一時的に症状を和らげますが、痛みの原因が残っているので症状が続きます

  • アニサキス以外の病気(胃潰瘍、急性胃粘膜障害、胆のう結石 など)でも似た痛みがあり、胃カメラは鑑別にも有用です。

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具体的にどんな症状がでるの?

  • 「昨夜の刺身を食べた後にキリキリ痛む→数時間で悪化/姿勢で増悪」

  • 「吐き気はあるが発熱なし」「波のある強い痛み」

  • 胃カメラで白い糸状の虫体が胃の壁に刺さっている→その場で鉗子で摘出→直後から痛みが和らぐ、という流れが典型です。

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様子は危険?アニサキスの注意点

「アニサキスが自然に死ぬのを待てば…」という気持ちもあると思います。ですが、痛みが数日続くことがあり、その数日は仕事や生活が大きく削れます。病院に来るのは気が引けるかもしれませんが、短時間の処置で痛みから解放されるケースを多く経験しています。


“原因を取る”のが最短ルート。 迷ったら内視鏡で確認・摘除しましょう。

 

アニサキス(胃アニサキス)の特徴を説明します

チェックリスト(3つ以上当てはまれば要受診)

  1. ✓ 24時間以内に**生魚(刺身、寿司、しめ鯖、イカ、サーモン、青魚など)**を食べた
  2. ✓ 差し込む/えぐられるような胃の痛みが急に出た
  3. ✓ 体勢で痛みが増減する・痛みに波がある
  4. ✓ 市販薬や制酸薬でほぼ変わらない
  5. ✓ 吐き気・嘔吐はあるが高熱なし
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発症時間のめやす

  • 胃アニサキス:摂食後 数時間〜翌日が多い

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治療法:胃カメラで“取る”のが根治

  • 鎮静下の胃カメラで、胃粘膜に刺さった虫体を鉗子で把持し摘除します。

  • 処置自体は短時間(実臨床では数分〜十数分が多い)で終了。

  • 摘除=原因除去なので、多くはその直後から痛みが改善します。

  • 当院では苦痛を抑える鎮静を標準化。女性医師の担当も可能です(ご希望時はお申し出ください)。

注意:「パイナップルやお酢で溶ける」などの民間療法は医学的根拠が乏しく、胃粘膜障害のリスクもあります。自己判断での遅れが痛みの長期化につながります。

 

「薬で様子見」はあり?
~「薬で様子見」では根治しません~
——よくある質問——

Q1. 市販薬や胃薬で治りますか?
A. 一時的に痛みを和らげますが、根治ではありません。 原因の虫体が残れば痛みが再燃します。

Q2. 自然にいなくなるのを待ってもいい?
A. 数日でアニサキスの痛みはなくなります。ただし、痛みで私生活や仕事への影響がでることが多いですち。早めの除去が精神的にも身体的にも安心です。

Q3. 胃カメラは怖いです……
A. 胃カメラに不安がある方は鎮静剤を使用します。麻酔の使用で「思ったより楽だった」という声を多く頂きます。

Q4. 刺身はもう一生食べられない?
A. **加熱(60℃1分以上)または冷凍(-20℃で24時間以上)**でアニサキスに噛まれることはなくなります。生食はおいしいですが、リスクはどうしてもあります。

Q5. 保険診療ですか?
A. 保険適用の治療になります。費用は症状・検査内容で変わるため、受付でご確認ください。

 

受診の目安と当日の流れ(当院の強み)

  • 目安:生魚後24時間以内の急な胃痛/波のある強痛/市販薬で改善乏しい

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  • 当日の流れ(例)
    まず診察(症状と食歴の確認)
    医師判断で即日胃カメラ(空き枠があれば当日可)

    アニサキスを確認→摘出

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  • 当院の体制: 鎮静内視鏡/女性医師在籍/土曜対応あり/西八王子駅から徒歩2分
    当日枠はお電話でご確認ください。

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まとめ

  • 生魚を食べたあとに起こる急な胃痛はアニサキスの可能性あり!!

  • 根治は胃カメラでの摘出:原因を取れば痛みは速やかに改善

  • 薬だけ・民間療法は原因が残るリスク

  • 他の疾患による痛みとの鑑別にも胃カメラが有効

  • 当日内視鏡は空き枠があれば可能——まずはお電話で確認

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当日内視鏡のご案内

当院では内視鏡の検査枠が空いていれば当日でも内視鏡検査が可能です。胃アニサキス症は早急な対応が治療のカギなのでできるかぎり当日に対応いたします。

  • 当日内視鏡の空き枠確認:お電話が最短です(0426698288)

  • Web予約:翌日以降の枠はWEBでも受付

  • ホームページ:受診前の流れ・アクセス・費用目安を掲載しています

「今まさに痛い」方へ——我慢せず、原因を“取って”楽になりましょう。

 

記事監修(この記事の執筆者)

西八王子やまたか消化器・内視鏡クリニック 副院長:山高謙
•日本外科学会
(外科専門医)
•日本消化器内視鏡学会
(消化器内視鏡専門医)
•日本消化器内視鏡学会
(上部消化管内視鏡スクリーニング認定医)
•日本消化器内視鏡学会
(下部消化管内視鏡スクリーニング認定医)
•日本ヘリコバクター学会
(H.pylori(ピロリ菌)感染症認定医)
•大腸肛門病学会